【金融リテラシーを高めるには?】日本人は金融教育の機会がない?金融リテラシー調査の結果

金融リテラシーとは

Q 金融リテラシーとは?

「お金やお金の流れに関する知識や判断力」のこと

金融リテラシーが低い、高いという言葉を聞いたことがあるのではないでしょうか。
金融リテラシーが高いと、生活していくうえで賢く買い物ができたり、損をすることが少なくなったり、お金の件で騙されにくいと言えます。

とある漫画で「お金持ちと結婚するよりも、全財産を失っても、またその財産を築き上げられる生きる力のある人がいい」というようなセリフがあったのを思い出しますが、まさに金融リテラシーを身に着けることは、「生きていく力を身に着けること」と言っても過言ではないのでしょうか!笑

こちらの記事では、金融リテラシーとは何なのか、金融リテラシー調査結果をもとに、金融リテラシーとはどうやって高めればいいのか、ということについてお話ししていきます。

金融リテラシー調査の結果

金融リテラシー調査とは

金融リテラシー調査は、18歳以上の個人の金融リテラシー(お金の知識・判断力)の現状把握を目的とする大規模調査です。

出典:金融リテラシー調査2019年

金融広報中央委員会という日本銀行情報サービス局内にある機関が実施する調査ですので、公的機関が行っている調査です。
2021年10月現在は、2016年に第1回を実施し、2019年に実施した第2回目が最新の調査になります。

この調査は、8分野にわたる基本53問とアドホック*設問5問の設問に対する正誤を回答するものです。

※アドホック=「アドホック調査」というように使われますが、特定の調査目的のために、その時ごとに実施される1回限りの単発調査のことです。

この8分野というのは金融リテラシー・マップと呼ばれるもので決められており、簡単に言うとどんな分野の知識が、どのセグメント(小学生、中学生、社会人、高齢者など)の人に必要かというのを定めたものになります。

その8分野というのはこちらです。

・家計管理
・生活設計
・金融取引の基本
・金融、経済の基礎(金融分野共通)
・保険
・ローン、クレジット
・資産形成
・外部知見の活用

日本と海外との比較

この調査結果の中には、日本と海外を比較した記述がいくつかあります。
下記は調査結果からそのまま表を抜粋しました。

日本、イギリス、ドイツ、フランスを比較したときの知識問題での正答率、行動や考え方で望ましいとされる回答の正答率を比較したときに、日本は他国と比べ「差が開いている」と結論付けられています。

ただし、この比較は4か国でまったく同じ調査を行ったわけではなありません。
それはもちろん、国によって経済情勢や、税制、金融商品の仕組みなどは異なりますから同じ問題にはならないわけですね。

日本で行った調査と同種の各国の調査との比較ということになっています。

アメリカとの比較も別途表があったのですが、これもまた日本は米国よりも下回る結果となっていました。

詳しい結果はぜひ本家のページからPDFの結果をご覧いただければと思いますが、これらの結果が「日本人は金融リテラシーが低い」と言われている一因ではないかと思います。

日本人は金融知識に自信がない!

上記の表は、結果の一部ではありますが、私が最も驚いたのはこのあとの情報でした。

日本と米国比較が行われている個所があったのですが、そこにこんな記載があったんです。

「金融知識に自信がある人」(「とても高い」と「どちらかとかいえば高
い」との合計)の割合は、米国は76%と日本の12%を大きく上回っている。

ようは、あなたは金融知識に自信がありますか?という問いがあるわけですよね。
それに対して多くの日本人が、「自信がない」と答えているというわけです。
そりゃ、もちろんお国柄とか、謙遜の文化とか、奥ゆかしさが美徳などの文化が日本にはあるので、こうした主観的な問いに対してはNOと答える人が他国に比べて多いかもしれません。

それでも76%と12%ってかなりの差じゃないですか?
わざわざグラフにしなくても分かることを、グラフにしてみました笑
可視化してみると、こういうことです。

アメリカの学校では株やお金の授業がある?

さきほど、書いたように日本には謙遜の文化があるのでなかなか自信満々に「金融知識に自信がある」と回答する人は少ないのかもしれません。

ただ、日本の学校教育にお金の授業が特段ないことも理由の1つかもしれませんね。
お金に対して学ぶ機会がないわけですから、そりゃ「自信あるよ」とは答えづらいかもしれません。

先日、大学生とお話ししていて「えー!そうなんですか?」と驚かれたことの1つが「アメリカの学校ではお金の授業があるらしいよ」という話です。

私が会社員のときに同僚だったアメリカ人は、「授業でダミーの株を誰が一番増やせるかっていう授業があったよ」なんて言ってました。彼の学校が特殊だったのかもしれませんし、すべての学校でそのような授業が行われているとは思いませんが、日本よりは身近にお金の教育が行われているというのは本などでも見かけますね。

「アメリカの高校生が学んでいるお金の教科書」という本も話題になったように思います。

金融リテラシーを高める3つのメリット

さて、ここまで日本人は金融リテラシーが低いということを書いてきていますが、金融リテラシーを高めるとどんな良いことがあるのでしょうか?

私が考えるメリットは大きく3つです。

金銭トラブルに遭いにくくなる

投資詐欺、金銭の貸借によるトラブルというのは身近に存在する話です。
特に最近では暗号資産(仮想通貨)による詐欺やトラブルも増えているようです。
ある程度の知識があれば、「月利10%の投資商品があるんだけど、どう?」と言われたときに、まず怪しいな、おかしいなと思えるはずです。

実際に金融リテラシー調査結果からも、リテラシーの高い人ほどトラブルに遭う確率が低いと言う結果が出ています。

正しく金融商品を選択できる

金融商品というと、「投資をやっている人だけの話でしょ」と思うかもしれませんが、生活に密接に関わってくる話です。
たとえば、家を買うときには、たいていの人がお世話になる住宅ローンというのも1つの金融商品です。

こちらも知識があれば自分にあった無理のない金額でローンを組み、返済計画を立てられます。

もちろん、住宅ローンだけではなく、生命保険や損害保険、クレジットカードや日ごろの銀行の預金口座など身近に金融商品は存在していますね。

資産形成が効率的に行えて自己実現の可能性が高まる

なぜ人がお金を貯めたり増やしたりするかというと、私は究極、自己実現のためだと思っています。
なぜなら、老後の資金を確保しようとするのは、老後に困らないようにということはもちろん、老後に理想の生活が送れるようにという願いがありますよね。

他にも、いま稼いだお金を将来の自分が使うために貯めておくわけですが、それは将来の自分が家を買うため、旅行に行くため、欲しいものを買うため、などといった動機があるはずです。

つまり、それらはすべて理想の生活を自分が実現するためなわけです。

ということは、金融リテラシーが高まって自分にあった資産形成方法を知り、効率的に資産形成が行えれば、自分のライフプランとマネープランを照らし合わせて、理想を現実にする可能性が高まる、と言えるわけです。

今後の教育の動向

日本にはお金の教育がないと前述しましたが、実は2022年から高校の家庭科の授業で「資産形成」について盛り込まれることが決まっています。指導要領の改訂があったんです。

この資産形成の内容では、投資信託、NISA、iDeCoについて触れられることになっています。

当サイトで伝えたいこと

ここまでの話をざっくりまとめると、「金融リテラシーを高めたほうが生きる力がつく!」と言えるわけです。

私自身、新入社員のころ、金融機関に勤めていながら、(あるいは勤めていたからなのかもしれませんが)将来への不安がありました。

それは「お金に対して何を学べばいいか分からない」「何が分からないか分からない」という不安と、自分がその不安に対して何もアクションを取れていないこと、だったのではないかと思います。

実際、私がお金に対して勉強を始めることができ、一緒に学ぶ人がいて、実際に将来に対するアクションを取れたとき、というのは不安が軽減したものです。

もちろん、アクションを取ったからと言って、それが100点満点のアクションかどうかなんて、未来になってみないと分かりません。「その時」が来て初めて答え合わせができます。

それでも、知る・分かる・できるというステップを踏んでいくことによって自信というのが湧いてくると思うんですね。

私も良いか悪いか、「この先自分に何が起きてもなんとかなるだろう」という根拠のない自信があります笑。
そう思えるようになったのは、過去の自分の行動と、いまの私と繋がってくれている家族や友人たちのおかげです。

語弊があるかもしれませんが、このサイトや私の発信では、「お金とココロ」を学ぶことで、「なんだか私は大丈夫な気がする」と根拠のない自信を持っていただくことなのかなと思っています。

そのために、必要なお金とココロの知識をお届けできたら幸いです。

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ABOUTこの記事をかいた人

【Dynamic Creation合同会社の社長/お金とココロの応援隊長/FP×コーチング】 新卒で外資系金融機関に入社し、税務や商品の知識教育の仕事に従事したのちに独立。 預金残高2万円というピンチを経験したあと、法人設立。 自らの体験と、コーチング・心理学・行動経済学などから、投資や運用で物理的に豊かになることだけでなく、精神的にも豊かになることが大事と 実感。 「お金とココロ」について伝えることがミッション! YouTubeみさとーく運営中