【ウェルビーイングとは】大阪出張で感じたウェルビーイングと循環【健康・幸福】

皆さんは「ウェルビーイング」という言葉を聞いたことがありますか?
まだ、そこまで多くは浸透していない言葉なのかなと個人的には感じていますが、今後の世の中や生き方にとても重要な言葉だと感じています。

最近SDGsという言葉が浸透してきているし、その概念が広まりつつあります。
ウェルビーイングはそれと同じくらい重要単語ではないかと思います!

お金とココロについて専門にしている私が、ウェルビーイングとは何かを含め、私が先日大阪出張で感じたウェルビーイングについてお話しさせていただきます。

ウェルビーイングとは

Well-being(ウェルビーイング)は直訳すると”良くある”です。
”良くある”、”良く生きる”と訳されることが多いですが、確立した日本語はありません。
日本語では「幸せ」や「幸福」と表現されることが多いかもしれません。

ウェルビーイングという言葉が使われたのは、1948年の世界保健機関(WHO)憲章の前文で記述があり、当時一般的でなかったWell-beingという言葉を下記のように説明し、のちに「心身ともに、そして社会的にも健康である状態」として広まっていったようです。

ウェルビーイングとは?

健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態(Well-being)にあることをいいます

ウェルビーイングと言えば幸福学第一人者の前野教授

私がウェルビーイングという言葉に出会い、ウェルビーイングを学べば学ぶほど必ずと言ってもいいほど出会うのは前野隆司教授です。
前野教授は幸福学の研究の第一人者であり、ウェルビーイング関連の本や記事を読んでいたり、幸福学に興味関心のある方とお話しをしていると必ず出会うお名前ですね。

ウェルビーイングという言葉は日本語で幸せや幸福と表現されることも多いですが、前野教授は

・幸せ(ハピネス)は瞬間的な幸せ
・ウェルビーイングは持続的な幸せ

と説明されています。

最近は企業でもウェルビーイングが意識され始めている

このウェルビーイングという概念は最近は企業、ビジネス、経営、健康の観点からも注目され始めています。
それは、ウェルビーイングであると様々な良いことがあるからです。
下記の画像は前野教授が以前ご自身のFacebookでウェルビーイングを伝えるために何か資料があると便利だろうということで、一般に無料で配布されていたものです。

こちらを見ると、ウェルビーイングであることは、下記のような企業にとっても良い人材や良い企業の体制づくりができることが分かります。

・創造性や生産性が高い社員の育成
・欠勤や離職率が低い社内の醸成
・心身ともに健康である

ウェルビーイングの5つの要素

世論調査やコンサルティングを行う世界的に有名なギャラップ社の調査では、ウェルビーイングに必要な5つの要素というものが発表されています。

  • Career Wellbeing(キャリア・ウェルビーイング)
    キャリアの幸福。キャリアとは仕事のみに限らず、家事や育児趣味などを含めた1日に時間を費やすことがキャリアです。
  • Social Wellbeing(ソーシャル・ウェルビーイング)
    人間関係における幸福。強い信頼と愛情を持っている関係を築けるかどうか。
  • Financial Wellbeing(ファイナンシャル・ウェルビーイング)
    経済的な幸福。支出入を管理出来て、人生の選択を可能にする経済的余裕があるかどうか。
  • Physical Wellbeing(フィジカル・ウェルビーイング)
    身体的な幸福です。体も心も健康で、ポジティブな状態で、やりたいことをやれる十分なエネルギーに満ちているかどうか。
  • Community Wellbeing(コミュニティ・ウェルビーイング)
    地域社会での幸福。住んでいる地域もそうですが、自分が属しているコミュニティ(家族・企業)などとのどれくらい関りがあるか、ということも考えられそうですね。

こんなところにもウェルビーイング!「デジタル・ウェルビーイング」

ウェルビーイングという言葉を知ったのはここ数年の話ではありますが、実は身近なところにもウェルビーイングという言葉が使われていました。
スマホの設定のなかに「デジタル・ウェルビーイング」というものがありました。(私はandroidを使っています)
簡単に説明すると、昨今はスマホ中毒になりがちなので、設定によって各種アプリの利用時間を制限したり、通知がならないように設定できるものです。

androidにこの設定があるのは、世界を牽引するGoogleがデジタル・ウェルビーイングということに着目し、その対策について考えたからなんですね。

中原阿里さんへのインタビューでお答えいただいたウェルビーイングとは

先日、NEWSでもお知らせしましたが、弁護士でありプロコーチである中原阿里さんとウェルビーイングについてYouTubeでインタビューをさせていただきました。
中原阿里さんは、まさに「ウェルビーイングをつなぐコーチングスクール」としてラッセルコーチングカレッジを主宰されていらっしゃるんです。
YouTubeの動画はこちら→【幸せ(ウェルビーイング)の正体】コミュニケーションが変われば世界が変わる|ラッセルコーチングカレッジ代表 中原阿里さん対談【後編】

そのなかで、私はありさんに「ウェルビーイングって何ぞや?と聞かれたらなんて答えますか?」とお伺いしました。
そこでのありさんの回答は私にとって新鮮でした。
私にとってウェルビーイングというのを一言で表すなら、上記に述べてきたような「心身ともに、そして社会的にも健康であること」というのが頭の中にあったのです。
でも、ありさんは「自分の幸せと他者(=自分が関わる人)の幸せを両方感じている、つまりその循環を感じている主観的な状態。幸福の循環を自分から起こし、周りからも受け取っていることを感じることがウェルビーイングかなと思うんですよね」と、おっしゃったんです。

私が出張したときに感じた人と人とのつながりやウェルビーイングの循環

先日、私は10月末から11月の頭にかけて大阪に出張していたんです。(普段は東京で生活しています)
その際、飛行機で大阪へ移動し、仕事以外にも会いたい友人に5名ほど会う約束と、セミナーに参加する予定がありました。

その大阪出張の際に、「あぁ、これがありさんの言っていたウェルビーイング、まさに循環なのかも」と一連の流れを感じることがありました。

・空港に向かうバスに乗るときに、混んでいたけれど隣に座らせてくれた女性の存在
・飛行機で隣の席に座ったビジネスマンが、頭上の荷物棚から私のスーツケースを下ろしてくれたこと
・飛行機を降りるときに、私を先に通路に通してくれたビジネスマン
・私が会いたい人に会えるように連絡をして手配してくれたお友達の存在
・すでに満席だったセミナーに入れるように手配してくれたお友達
・私が暇を持て余さないように大阪で遊びのお誘いをしてくれた尊敬する方

・会った時にわざわざお土産を用意してくれていたお友達
・大阪滞在が楽しくなるようにたくさんのおススメのお店をリアルタイムで教えてくれたお友達
・私が出張初日で疲れていると分かっているけど、私のビジネスのために動いてくれて夜の22時からでも電話で仕事の打ち合わせをしてくれた愛ある友人
・そして忙しいなか会う時間を作ってくれたみなさん

他にも、目的地までの道を教えてくれた警備員さん、泊まったホテルでカードキーが空かなくなって夜中でも対応してくれたフロントの方など、あげればキリがないのですが・・・・本当に幸せだなぁと思ったのです。

そして、”循環”という意味では続きがあります。
私が「いま、こう感じていて幸せである!」ということを夜の22時から電話で打ち合わせをしてくれた友人に伝えたら、友人はこんなことを言ってくれたんです。
「そんな風に伝えてくれて、なんか私にもご利益あるかな」って言ってくれたんです。

私はただただ自己満足で「自分は幸せだ」とある意味寝言を言ったに過ぎないのですが、そこから友人は「自分にもご利益があるかも=幸せが訪れるかも」と受け止めてくれたわけです。
それを聞いて、こんな私の暑苦しい寝言を受け止めてくれて、そして受け入れてくれて、ありがとうって思いました笑。

ウェルビーイングでありますように

松下幸之助さんが採用試験での質問に「君は運が良いか?」と聞いたというのは有名な話です。
人から見るととても運がいいとは思えない状態でも、自分は運がいいと思える人は前向きな人だ、と松下さんは考えていたからです。実際、自分は運がいいと考える人は、ポジティブな考え方ができ、失敗などを外的要因にしない傾向があるかと思います。

それと同じように、「自分はどんな状態でも幸せだ」「ウェルビーイングである」と思えることができると、幸せを感じやすい幸福体質であると言えるかと思います。

よく言われる言葉で、「楽しいから笑うんじゃない、笑うから楽しいんだ」という言葉があります。
つまり、お金があって大きな家に住んでいて、人間関係が良好な状態であるから幸せなのではなく、
幸せだと感じるからお金も手に入って、結果的に大きな家に住めて、人間関係も良好な関係を築けるのではないでしょうか。

くどいようですが、ビジネスでも「成功するから幸せなのではなく、幸せな人が成功するのだ」という言葉さえも聞きます。

みなさんがウェルビーイングでありますように。

ABOUTこの記事をかいた人

【Dynamic Creation合同会社の社長/お金とココロの応援隊長/FP×コーチング】 新卒で外資系金融機関に入社し、税務や商品の知識教育の仕事に従事したのちに独立。 預金残高2万円というピンチを経験したあと、法人設立。 自らの体験と、コーチング・心理学・行動経済学などから、投資や運用で物理的に豊かになることだけでなく、精神的にも豊かになることが大事と 実感。 「お金とココロ」について伝えることがミッション! YouTubeみさとーく運営中